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限界利益



限界利益とは


限界利益とは売上高から変動費を引いた金額で、限界利益率とは売上高に占める限界利益の割合です。

限界利益 = 売上高 - 変動費
限界利益率 = 限界利益  × 100
売上高

限界利益は売上高と変動費の差額なので損益分岐点の売上高では限界利益イコール固定費となります。いい変えると限界利益で固定費を回収できている状態だと言えます。損益分岐点よりも売上高が上になると限界利益は固定費を回収してさらに利益をも含んでいる事になります。したがってその時の限界利益から固定費を引いた金額がそのまま利益となるわけです。図にすると以下のようになります



下の図を見てもらうとわかると思いますが、企業はまず売上で変動費を回収し、残った限界利益で固定費を回収していきます。売上高が損益分岐点に達するとちょうど限界利益で固定費を回収し終わります。そこからさらに売上をあげていくと限界利益は固定費だけでなく利益も生み出していきます。このように売上の増加ではまずは変動費、次に固定費を回収して、最後に利益を生み出していくという流れになります。



損益分岐点よりも高い売上高と損益分岐点売上高の差額を求めるとします。その差額に限界利益率をかけて限界利益を求めます。この利益は固定費を含まない純粋な利益です。なぜなら損益分岐点の時点ですでに固定費は回収されているからそこから上の売上高にかかる費用は変動費のみです。したがって差額の売上高から変動費を引いた限界利益はイコール利益となるのです。

このことから売上高と損益分岐点売上高、限界利益率がわかれば利益の金額を求めることが出来ます。よくわからないという方は下の計算式を見ていただければ、なんとなく掴めるかと思います。まずは固定費(40)を1から変動比率(0.55)を引いたもので割り損益分岐点を求めます。損益分岐点の計算式については損益分岐点で解説しています。

損益分岐点 = 固定費
1 - 変動費率
変動費率 = 変動費
売上高

次に1から変動比率を引いたものが限界利益率なので、これを計算して限界利益率(0.45)を求めます。それから売上高(100)から損益分岐点売上高(89)を引き、その差額に限界利益率をかければ利益(5)が求められます。

売上高 100億円
固定費 40億円
変動費率 0.55%

損益分岐点 40 %(割る) (1 - 0.55) = 89(小数点切上げ)

売上高ー損益分岐点売上高 100 - 89 = 11
限界利益率 1 - 0.55 = 0.45
その時の利益 11 × 0.45 = 5(小数点切上げ)



限界利益で会社の問題点を探る


限界利益は主に内部分析に使われます。限界利益は変動費を控除するだけで固定費を考慮していないので使いやすいという特徴があります。部門ごと、商品ごと、地域ごとなどそれぞれに限界利益率を求めれば簡単に利益分析ができ、収益性が一目瞭然となり改善すべき点を洗い出すのにも便利です。例えばAからEまで商品があり限界利益を求めればどの商品が収益性が低いのかが判明するので、収益力の改善や撤退など具体的な対策を立てる糸口となります。

種類売上高限界利益限界利益率
A40015037.5%
B30012040%
C2007035%
D50015030%
E2006030%
合計160055034%

上の例だと会社全体の限界利益率は34%で、DとEの商品が全体の限界利益率よりも低い数値となっています。この場合この2つの商品が改善の対象となります。ためしにDの商品の生産、取り扱いをやめるとします。そうすると会社全体の売上高は1100まで下がりますが、限界利益率は44%まで上昇します。実際売上の減少はなるべくなら避けたい事態であり、また生産や販売をやめると人員整理の必要性もでてくるためそう容易なものでもありません。しかしながらこのように各商品ごとに限界利益率を求めると、どこに問題があるのかが発見しやすくなるのです。



限界利益の注意点


各部門の収益性を比較・検討するのに便利な限界利益率ですが、すでに述べた通り限界利益では固定費が考慮されていないので本当の利益ではありません。変動費の管理には役立ちますが固定費まで含めた総費用の管理については限界利益の分析だけでは不十分です。したがって全体的な経営計画を立てる際は固定費についても設備投資の際の予算計画や、減価償却費などの管理が必要となります。利益を高めるためには限界利益率を上げるために変動費を抑えると同時に固定費の管理にも目を配ることが重要なのです。




※参考資料
経営分析入門―ビジネス・ゼミナール
経営分析の基本
これならできる!経営分析
ほんとうにわかる経営分析
経営分析の考え方・すすめ方


勘定科目法で固変分解 || 目標利益
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最終更新日 2016/05/01
公開日 2008/05/18




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