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流動比率の業種・業界平均、流動比率が高い業種、低い業種は?



流動比率とは

流動比率の意味と計算式

流動比率とは企業の安全性や支払い能力を見る指標の一つです。流動比率は流動資産を流動負債で割って求めます。1年以内に支払期限の来る流動負債を同じく1年以内に支払い手段となる流動資産でどの程度賄っているかでその企業の安全性を判断します。

流動比率の計算式

流動比率の目安

流動比率の目安としては140%はあればまずまずだといえます。200%を超えるとかなり理想的です。しかしながら多くの企業では200%はおろか140%でさえ下回るところも少なくありません。流動比率の数値が100%を下回ってくるとさすがに安全性に問題を抱えている可能性があります。

各業界の流動比率を見ていく

流動比率は流動資産の一つである棚卸資産を多く抱える製造業が一般に高くなる傾向にあります。このように業種によって流動比率の平均は差が見られます。流動比率の業界平均が高い業種、低い業種はどのような業種・業界なのかについて今回は詳しく見ていくことにします。



流動比率の業界平均の高い業種

流動比率の高い業種・業界

流動比率の高い業種

まずは流動比率の高い業種について見ていきます。流動比率は140以上であればまずますの数値ですが、以下の業種・業界はいずれも150を超えています。製造業である繊維や化学、金属製品や生産用機械器具などの業種以外にも、非製造業である職業紹介業、情報通信業、広告業、水運業、建設業なども高い流動比率となっています。

流動比率が最も高い業種・業界は?

流動比率が業界平均で最も高いのが職業紹介業です。流動負債に対して流動資産がかなり潤沢なことがわかります。繊維や化学もかなり高い数値ですが、こちらはいずれも製造業であり棚卸資産なども流動比率の高さに貢献していますが、非製造業である職業紹介業がこれだけ高いのは、流動負債をあまり抱えていないのか、流動資産が潤沢であることが理由として考えられます。



流動比率の業界平均の低い業種

流動比率の低い業種・業界

流動比率の高い業種

次に流動比率の低い業種・業界について見ていきます。流動比率は140は欲しいところなのでそれより低いところは何かしら安全性で問題点を抱えている可能性があります。小売業や運輸業、飲食サービス業や宿泊業など非製造業が多く見られますが、電気機械器具や石油・石炭製品など製造業でも一部低い業種が見られます。本来石油・石炭製品は製造業であり、棚卸資産を抱える分非製造業よりも一般に流動比率は高めなのですが、それにもかかわらずこの低い数値です。流動負債が多いのか、流動資産が少ないのではないかと考えられます。

流動比率が最も低い業種・業界は?

流動比率が最も低いのは電気業です。電気業とは電気を供給する事業所のことで大手では東京電力や関西電力などが該当します。こうした業種は巨額の設備投資などを抱えている業種です。流動負債に対して流動資産がかなり不足しているのか、流動負債がかなり多いことが予想されます。電気業以外でも宿泊業や飲食サービス業も流動比率が100を大きく下回っていて、流動比率の低さが大きな課題であるといえます。



全産業、製造業、非製造業の流動比率

全産業の流動比率は2015年度で140.3%、製造業は149.5%、非製造業は136.6%となっています。いづれも近年改善傾向にあります。5年前と比べて全産業は約10%、製造業は12%、非製造業は11%流動比率の数値が改善しています。また製造業と非製造業では約13%流動比率に差があります。

全産業製造業非製造業
流動比率140.3149.5136.6



流動資産の中身や当座比率のチェックも

流動資産の中身の分析も

流動比率の分析では流動比率だけでなく流動比率を計算する際に用いる流動資産の中身についても分析が必要です。流動資産の中には現金や預金など現金同等物もあれば、売掛金や棚卸資産など現金化するまで時間のかかるもの、一度販売しなければならないものなども含まれます。したがって流動資産の中身がどのようになっているのか、現金や預金の比率が高いのか、売掛金や棚卸資産の比率が高いのかでも安全性は変わってきます。流動比率・当座比率で分析ではビール業界を対象に流動比率だけでなく流動資産の中身についても分析しています。こちらも参考にしてみてください。

当座比率のチェックも

上記のリンクでは当座比率についても分析しています。当座比率とは流動資産の代わりに当座資産を流動負債で割ったものです。当座資産は流動資産から棚卸資産を引いたものです。流動資産から現金よりも換金性の低い棚卸資産を引いたことでより安全性の高い資産となっています。流動比率だけでなく当座比率も併せてみることでよりその企業の安全性を正確に見ることができます。当座比率の各業界の平均や高い業種、低い業種については当座比率の業種・業界平均、当座比率が高い業種、低い業種は?で詳しく解説しています。




※参考資料




流動比率の計算式や目安、200%を超えれば理想的、流動資産の中身も重要 || 当座比率の意味や計算式、目安、当座資産について解説
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公開日 2017/11/13




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